2019/06/16

Here's that rainy day

いよいよ本格的な梅雨に入った。

申し訳ないが、僕は雨の日が大好きだ。
これは物心ついた時からずっと変わらない。

雨の日には音楽はいらない。
あったとしても、ホンの小さな音で、囁くように鳴らすだけ。
あくまで主役は雨の音なのだ。

雨の日は心が穏やかになる。
遠いあの日の出来事にも、静かに心を馳せる事ができる。

14歳の僕は、初恋の相手とも言えないような幼い恋心を抱いて、同級生の女の子と相合傘で歩いていた。
季節はちょうど今と同じ。梅雨入りをしたばかりの頃だ。

初めての相合傘。
時折触れ合う彼女の裸腕の柔らかく暖かい体温が、僕にはこの世界で一番大切なものに思えた。

さて、そんな雨の日にお贈りする今日の一曲。(別にそんなコーナーがある訳ではない)

雨をモチーフとしたスタンダードナンバーの、『Here's that rainy day』

Johnny Burke作詞、Jimmy Van Heusen作曲によって作られた1953年のナンバー。
"How love becomes cold rainy day(愛が冷たい雨の日になってしまった)"というリフレインが印象的。
Bill EvansやAstrud Gilbertoなど多くのプレイヤーがカバーしている名曲。
今日はBill Evansの演奏で。