申し訳ないが、僕は雨の日が大好きだ。
これは物心ついた時からずっと変わらない。
雨の日には音楽はいらない。
あったとしても、ホンの小さな音で、囁くように鳴らすだけ。
あくまで主役は雨の音なのだ。
雨の日は心が穏やかになる。
遠いあの日の出来事にも、静かに心を馳せる事ができる。
14歳の僕は、初恋の相手とも言えないような幼い恋心を抱いて、同級生の女の子と相合傘で歩いていた。
季節はちょうど今と同じ。梅雨入りをしたばかりの頃だ。
初めての相合傘。
時折触れ合う彼女の裸腕の柔らかく暖かい体温が、僕にはこの世界で一番大切なものに思えた。
さて、そんな雨の日にお贈りする今日の一曲。(別にそんなコーナーがある訳ではない)
雨をモチーフとしたスタンダードナンバーの、『Here's that rainy day』
Johnny Burke作詞、Jimmy Van Heusen作曲によって作られた1953年のナンバー。
"How love becomes cold rainy day(愛が冷たい雨の日になってしまった)"というリフレインが印象的。
Bill EvansやAstrud Gilbertoなど多くのプレイヤーがカバーしている名曲。
今日はBill Evansの演奏で。
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