SONYのウォークマンが発売されたのが1979年。
「音楽を街へ連れ出そう」がコンセプトの画期的な商品だった。
FMラジオの音楽番組を録音するエアチェックや、レンタルレコード屋が盛況を極め始めたカセットテープの時代だ。
僕もご多分に洩れず入手したが、使ったのは最初の数週間。
街でステレオ音源が聴ける!という驚きも、たったそれだけの刺激でしかなかったのだ。
ミュージシャンらしくないが、基本的に僕は外で音楽を聴かない。
イヤホンを耳に街を歩く事をしないし、車移動でさえカースレテオを使わない事が多い。
そう、音楽よりも街の音が好きなのだ。
街には様々な音が溢れている。
人の話し声、自転車のブレーキ音、車のクラクション、若い女性たちの嬌声。
ビルの谷間を吹き抜けていく風の音、その風にざわめく街路樹の葉。
僕はそんな雑多な音をこよなく愛している。
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