2019/02/24

April, come she will

こんな季節にぴったり!
サイモン&ガーファンクルの「4月になれば彼女は」
1967年の映画『卒業』の中に使われている。

この曲、実はお別れの曲なんだよね。
4月になったら彼女はやってきて、5月は僕の隣で過ごすんだけど
6月には早くも心変わりをし始め、7月には去っていくという、何とも移り気な女の話。
9月には思い切り思い出に浸っているし・・・( ´Д⊂

 April Come She Will / Simon & Garfunkel

2019/02/23

Ma・ri・e

1984年

梅雨空の夕刻

僕は彼女と別れた

「お願い、好きだからこそお別れするの」

それが彼女の最後の言葉

僕は霧雨の中

単車で泣きながら彼女の家を後にした

あの雨の季節

僕は確かに恋をしていた

そして

それは静かに終わった



Ma・ri・e / Bread&Butter





2019/02/10

My Favorite Movie Vol.2 "Rosemary's Baby"

深夜、自宅での仕事をしながらCSでオンエアされているのを観るともなく観る。

『ローズマリーの赤ちゃん(Rosemary's Baby)』1968年 アメリカ映画

製作:ドナ・ホロウェイ 監督:脚本:ロマン・ポランスキー
原作:アイラ・レビン 撮影:ウィリアム・A・フレイカー
音楽:クリストファー・コメダ
出演:ミア・ファロー、ジョン・カサベテス、モーリス・エバンス、ルース・ゴードン

公開が1968年なので、封切りでは観ていない。
僕が観たのは1972年、14歳の夏。
確か西新宿カブキ座という2番館で観たと思う。

その時は、いや何でこんな映画を見に来たんだろうと後悔しきり。
一緒に行ったM子ちゃんも妙に無口になるし・・・。

ポランスキー監督の何とも言えない「ヌメッ」とした演出、得体の知れない恐怖感から見る見るうちにやつれていくミア・ファロー、クリストファー・コメダの哀愁を帯びたメロディ。そして闇に響く赤ちゃんの泣き声。
アメリカ映画なんだけど、ヨーロッパ的な陰湿さが全編に纏わり付いている。
今観てもやたら怖いぞ。

監督のポランスキーはポーランド人ということになっているが、実はユダヤ人。
ナチスのホロコーストで両親は収容所送りになり、自身も逃亡生活を送っている。
そんなバックボーンを持つポランスキーだからこそ成し得た恐怖感ではないだろうか。

そして何よりも怖さに拍車をかけていたのは、ポランスキー監督の奥さんが実際に惨殺された1969年の事件。
これはこの映画の呪いだったのだと、当時の僕らは大真面目に信じていた。

基本的に、僕は洋画のホラーはあまり怖いとは思っていない方だ。
ホラーに関して言えば邦画の方がずいぶん上質だと思っている。
それは西洋人が考える恐怖感と、僕ら日本人が覚える恐怖感の違いから来るのだろう。

そしてもうひとつ忘れてならないのが、映画館だ。
昔の映画館は汚かった。本編が始まれば、灯っている明かりは非常口の青っぽい光だけだし、妙にかび臭いし、ロビーは便所臭い。
館全体にジメッとした湿気が淀んでいた感じがあった。
そんな雰囲気が、いかにもホラー映画によく似合っていたのだ。

それに比べて最近の映画館は清潔だし、何よりも明るい。
そしてくっきりはっきりのデジタル処理。
映画の中の妖怪や怪物も、さぞかし住み難いだろうと同情してしてしまう。

2019/02/05

We're all alone

CSのMUSIC AIRでオンエア中。

ドナルド・フェイゲン、ボズ・スキャッグス、マイケル・マクドナルドの3人によるコンサート『Live 2016』
僕の70年代後半から80年代前半を彩ってくれたお三方。
どの曲にもあの頃の、あの風景が目に浮かぶ。


70年代も終わりになろうかという年の暮れ。
街がやがて迎えるバブルの熱気をそろそろ漂わせ始めていた頃だ。

僕はお目当ての女の子と飲んでいた。
彼女はBA-TSUという名のDCブランド・ショップで働く、所謂ハウスマヌカンと呼ばれたワンレグでいい匂いのする女の子だった。

1軒目は食事を兼ねた居酒屋。
2軒目は当時流行り始めていたプールバー。
そこでひとしきり球を撞いたあと、もう少し飲もうかと言う話になった。

紫煙に煙る店内の壁掛け時計はそろそろ午前0時を指そうかとしている。

表に出ると、細やかな雨。
彼女は粗い綿のロングコートを徐に脱ぐと、僕と彼女の頭からすっぽりと被せた。
コートの中の世界は彼女の甘い香りでいっぱいだ。

雨に光る夜の歩道を僕らはゆっくりと歩いた。
いつまでもこの時間が続けばいい、この甘い香りと彼女の体温を感じていたい。

そんな僕のささやかな願いも虚しく、行きつけのショットバーのネオンが目に入る。

暖房が程よく効いた店内で彼女は濡れたコートを壁にかける。
僕は自分のために「バーボン・ソーダ」
そして彼女のために「ジン・トニック」を頼み、古びたカウンターのスツールの腰掛ける。

彼女が隣にそっと座り、小さな声で「乾杯」と呟いたまさしくその時に事件は起こった。


僕がカウンターに置いていたポケットベルがピ・ピ・ピ・・・・と鳴り始めたのだ。
彼女がちらりと横目でそれを見る。

そのポケベルのディスプレイには


「3341」


その日を最後に、彼女とは一度も逢っていない。

We're All Alone / Boz Scaggs









2019/02/03

Rainy Day

雨は優しい。
憎しみや怒りも
しずかに静かに包み込んでくれる。

醜い嫉妬心や羨望
そんなものさえも包み込む。

ひとり
雨音を聴いていると

「大丈夫だよ」

そう言ってくれているような気がする。





Rain, Rain, Rain/Simon Butterfly

2019/02/02

Let it be

1969年1月2日から1月31日の間に撮影された膨大な未公開映像をもとに、ザ・ビートルズの新たな映画が製作されることが明らかになった。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなどのピーター・ジャクソンが監督を務める。
https://www.cinematoday.jp/news/N0106543



これが今から楽しみ。

ビートルズの映画といえば、『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(A Hard Day's Night)』『イエローサブマリン(Yellow Submarine)』『Let it be』の3本が有名だが、僕が最も印象深かったのはやはり『Let it be』かな。

古いビルの屋上での”Get back"は圧巻だったし、ビートルズの4人のあのシラけた感じが バンド末期の得も言われぬ味を醸し出していた。
そしてその中心にはオノ・ヨーコ。
当時世界中のビートルズファンから憎まれた、世界で最も有名な日本人だ(笑)



ポールがピアノの弾き語りで歌う”Let it be"
「ある日、マリア様が僕のそばに来てこう囁くんだ。そう『なすがままに』」


Let it be / The Beatles

「なすがまま 」なら「きゅうりがパパ」なんて親父ギャグを言ってはいけない( ・∀・) \(`-´メ)バシッ